腸内環境ポータルサイト|健康は腸から
トップページ > 腸の役割 > 大腸

大腸(盲腸・結腸・大腸)

 小腸より肛門に近い部位に位置し、盲腸に始まり直腸に終わる部分である。腸絨毛が無い点で、小腸と区別される。
 消化機能としては、細菌による食物繊維の醗酵及び一部の栄養素と水分の吸収が行われる部位である。又、吸収されず残った食べ物が便を形成し、排泄されるまでの間、貯留される部位である。何らかの原因で水分の再吸収がうまく機能しないと、水分の多い便が排泄されるが、これを下痢と呼ぶ。
  大腸の主要な機能は食べ物の難消化性成分、いわゆる食物繊維の醗酵と水分の吸収である。主として多糖類から成る食物繊維は、大腸内の腸内細菌によって嫌気状態で醗酵し、そのかなりの部分が酪酸などの単鎖脂肪酸に変換される。小腸では栄養素を吸収しても、小腸組織の代謝には流用されずに即座に門脈によって運び去られ、小腸自体の組織は動脈血によって供給される栄養素によって養われる。しかし、大腸の組織の代謝には、この醗酵で生成された短鎖脂肪酸が主要なエネルギー源として直接使用され、更に余剰部分は全身の組織のエネルギー源として使用される。馬等の草食動物では、この大腸で生成された短鎖脂肪酸が主要なエネルギー源になっているが、ヒトでも低カロリーで食物繊維の豊富な食生活を送っている場合には、この大腸での醗酵で生成された短鎖脂肪酸が重要なエネルギー源となっている。又、腸内細菌によって生成されるビタミンがあることも知られている。吸収された醗酵産物や水分は門脈を経由して肝臓で処理されるが、直腸下部の静脈は門脈を経由しないで肝臓の処理を免れ、直接、下大静脈に注いで全身を巡る。坐薬が早く良く効くのはこの為である。尚、この大腸内での醗酵によって生じたガスが、食物の摂取時に飲み込んだ空気に由来するガスと混じって屁(へ)となる。

ハートテック
健康日本21
CHECK IT!!
アドバイザー早川敏之先生
執筆書籍!!

マウスの断面解剖アトラス書籍

脊柱 脊髄 自律神経 書籍

解剖学者が語る 人体の世界 書籍