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腸内細菌の働きのいろいろ

腸内細菌の働きのいろいろ

・基礎代謝への作用
基礎代謝量とは、生命維持のために、覚醒時に必要な代謝量のことで、起きていて体を動かさずにいる時に、脳や心臓などの臓器で使われているエネルギー量のことです
この基礎代謝量と総代謝量を共に、腸内細菌は大きく向上させることが知られていますが、これも腸内細菌が体の活性を高めている作用の一つです。

・アミノ酸の産生作用
動物の筋肉を構成しているのはタンパク質で、そのタンパク質を構成しているのが20種類アミノ酸であります。
このアミノ酸は腸内細菌の作用で産生されています。
牛は草を食べるだけで肉となるのは、牛のルーメン中の腸内細菌の作用によるものであり、又、パブァニューギニアの現地人は主食が芋であり、肉は全くと言っていいほど食べないのに筋骨隆々としているのは、腸内細菌の作用によるものであることが知られています。

・臓器の成長促進作用
無菌動物と通常動物の臓器の形態には大きな相違があり、又、無菌動物の腸絨毛は未発達である事などが学会で報告されています。
腸内細菌は臓器の成長と正常化に作用する働きをしています。又、腸内細菌は成長ホルモンの産生を促進します。

・肥満抑制作用
体内の脂質分の排泄作用と、脂質分の吸収阻害の作用によって体内への脂質の蓄積を抑制すると共に、コレステロールを腸内細菌が代謝する時の中間産物であるコレステノンが肥満抑制に作用します。
コレステノンは脂質を運ぶリポタンパク質の形成を阻害する働きがあります。
最近、腸内細菌ダイエット法などとして誌上で報道されていますが、自然の健康を損なわないダイエット法です。

・消化器系への作用
腸内細菌産生物質は自律神経の正常化に作用し、胃酸の分泌をコントロールします。腸内では乳酸などの酸性物質を大量に放出し、蠕動運動を活発にして消化を促進します。脂肪は胃では殆ど消化されず通過して、腸内に入って腸内細菌が代謝します。
例えば、古い油を使用した食物を食べた時は、古い油は99.5%を腸内細菌が代謝して無毒化し、残りが肝臓で解毒されることが解っています。
又、カルシウムは腸内細菌叢が正常でないと吸収率が低下します。
腸内細菌はこの様に消化・吸収・代謝の促進に作用します。

・感染防止作用
腸内細菌産生物質の乳酸・酢酸・酪酸などの酸性物質は、腸内のPHを安定させて、外から入ってきた外来菌を死滅させ、又、勢力を弱める作用があります。
腸内細菌叢が正常であれば、外来菌は一日か二日で、病原菌でも一週間から長くても二週間前後で体外に排出されてしまいます。
インフルエンザ等のウイルスに侵されても一週間前後で症状がよくなるのはこの為です。

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